《原爆症認定集団訴訟@被爆64年》 の最新情報

広島・長崎に原爆が投下されて60年+α。今、被爆者に癌などさまざまな病気が発症しています。被爆者が「原爆症認定」を求めておこした原爆症認定集団訴訟について、弁護団から最新情報を提供します。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

裁判所で国側の釈明を求める

4/18、東京高等裁判所及び東京地方裁判所で、従来の主張を撤回していない国側に対して、以下のとおり釈明を求める申立をしました。

「新しい審査の方針」のもと今まで認定を拒まれてきた多数の原告らが認定されているのに、国は「原告らはほとんど被爆していない」という不当な主張を撤回していません。

-------------------------------------------------------------------------

平成19年(行コ)第137号
原爆症認定申請却下処分取消等請求控訴事件
控訴人(一審原告)  山 本 英 典  外
被控訴人(一審被告) 国,厚生労働大臣

求 釈 明 申 立 書

2008年(平成20年)4月17日
東京高等裁判所 第4民事部 御中

                  控訴人(一審原告)ら訴訟代理人
弁護士 高 見 澤 昭 治
 外

2008年(平成20年)3月17日、原子爆弾被爆者医療分科会は、従来の「原爆症認定に関する審査の方針」(平成13年5月25日。乙1)を廃止し、新たな判断基準として「新しい審査の方針」を策定した。4月7日に開催された同分科会の第一審査部会と第四審査部会は、本件一審原告6名を含む同種事件原告16名を原爆症と認定し厚生労働大臣はこれを本人に通知した。厚労省によれば、今後も全国の原告について新たな基準に基づく審査を行い、厚労大臣は「全国の原告の4分の3が認定される」との見通しを述べている。
このように、一審被告自らが認定審査のあり方を抜本的に転換させたことにより、本件訴訟の審理の対象及び争点も大きな影響を受けることが明かであることから、一審原告らは、一審被告に対し、以下のとおり釈明を求める。一審被告は、これらについて、速やかに回答されたい。


1 一審被告は、従来、いわゆる「総論」において、被爆者援護法11条1項の放射線起因性の判断基準として、DS86と原因確率論を基にした旧「審査の方針」の正当性を強く主張し、これに該当しない「遠距離」または「入市」被爆者の放射線起因性を認めた各判決については、科学の常識に反し法の解釈を誤るものとして激しく批判してきた。
しかし、「新しい審査の方針」では、「原因確率を改め」るとした上で,悪性腫瘍など5つの疾病について、①3.5キロ以内で被爆した者や、②原爆投下より約100時間以内に爆心地から約2km以内に入市した者、③約100時間経過後から、原爆投下より約2週間以内の期間に、爆心地から約2km以内の地点に1週間程度以上滞在した者など、旧「審査の方針」のもとでは放射線起因性があるとは認められる余地の無かった者について、「格段に反対すべき事由がない限り、当該申請疾病と被曝した放射線との関係を積極的に認定する」とされている。
(1)このように一審被告自らが、旧「審査の方針」で認められなかった者についても積極認定の対象とする こととした科学的な根拠は何か。
(2)一審被告は、他の裁判所に提出した準備書面や意見書で、「行政上の判断から救済範囲を可及的に拡大する政策が新たに採用されたから」(仙台高裁準備書面)「科学的知見にこだわらない行政上の政策判断」(名古屋高裁意見書)等と説明している。
「科学的知見にこだわらない」とは、認定に当たって科学的に厳密な立証を要しない、という意味と解してよいか。
   「行政上の判断から救済範囲を可及的に拡大する政策が新たに採用された」「科学的知見にこだわらない行政上の政策判断」というのであれば、時間や距離で限定することなく、被爆者健康手帳を交付している被爆者全員を救済すべきではないのか。
(3)「新しい審査の方針」で、爆心地から3.5キロとか100時間など、距離と時間を限定して積極認定するか否かを区別しているが、そのように区別する科学的根拠は何か。
(4)「新しい審査の方針」において、積極認定を悪性腫瘍など5疾病とした理由は何か。
2 一審被告は、従来の「総論」における主張を維持するのか。法11条1項の解釈として誤っていたことを認め撤回するのか。
撤回する場合、新たな主張の提出時期を明らかにされたい。
3 厚生労働省は、今回認定された6名以外の本件一審原告全員についても「新しい審査の方針」に照らして再審査を行うのか否か。
行うとした場合、その順番および時期的な目途を明らかにされたい。
4 積極認定の対象にならないと判断された者の審査(「新しい審査の方針」第1、2項)は、どのような基準によって行うのか。
  また、「新しい審査の方針」第1、2項に記載されている被曝線量等の総合的判断の考慮事項はそれぞれどのように評価するのか。また、総合的判断は具体的にどのような基準・方法で行うのか。その内容と根拠を主張されたい。
5 仮に、「新しい審査の方針」によっても原処分を取り消されない者が出た場合には、原処分とは異なる基準によって新たな判断が加えられたことから、その理由が具体的に主張されない限り本件審理の対象が定まらないと考えられるがどうか。
  従前の主張を変更する場合、具体的にいつまでにする予定なのかを明らかにされたい。
6 これまで6名の一審原告のみ新たに認定されたが、6名を認定した根拠は、具体的には何か。また今回認定された6名の本件一審原告については、申請疾病毎に原却下処分を取消したのか否かを明らかにされたい。
7 一審被告は、各一審原告の全てについて、「ほとんど被爆していない」等として放射線起因性を強く争ってきた(平成19年8月21日付一審被告準備書面(1)ほか)。
 一審被告はこの点についての主張を撤回するかのか否かを明らかにされたい。
以 上
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://genbaku.blog46.fc2.com/tb.php/227-6e187586
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。